広告 キャラクター

プレイヤーを『MetaHuman』に切り替える!(UE5.5以降)

Unreal Engine(UE)でプレイヤーをMetaHumanに切り替えよう!
方法はいくつかありますが、今回はサードパーソンをベースにして、MetaHumanに置き換える方法を初心者向けに解説します!

注意

UE5.5以上向けです。
UE5.4以下のバージョンでは動作確認していませんのでご了承ください。

動作環境

当記事の動作環境は以下の通りです。
バージョンや環境によっては、正常に動作しない可能性があります。

動作確認環境

OS:Windows11 (Ver 24H2)

GPU:NVIDIA GeForce RTX 3060 Ti

UE:UnrealEngine5 (Ver 5.5.3)

また、プロジェクトはサードパーソンプロジェクトの使用を前提とします。

MetaHumanとは?

UEで使用可能なキャラクターの一つで、人間型キャラを無料で使用することができます。
既存のキャラクター以外に、キャラを自作することも可能です。

リアリティのある人間を作れる点が特徴で、本物と見間違うほど人間そっくりです。
ロボットを人間の容姿に近づけていくと、ある一定の度合いに到達すると突然強い嫌悪感を感じる「不気味の谷現象」というものがあります。
しかしメタヒューマンは、この現象が発生しない程度のリアリティになっています。

MetaHuman公式サイト:https://metahuman.unrealengine.com/

MetaHumanを操作キャラクターにする方法

いくつか方法がありますが、当記事ではサードパーソンをMetaHumanに置き換える方法をご紹介します。

MetaHumanのダウンロード

メタヒューマンをプロジェクトで使えるようにします。

ダウンロード&プロジェクトに追加

まずはMetaHumanをダウンロードし、プロジェクトに追加します。

Quixel Bridge

メニューから「ウィンドウ」-「Quixel Bridge」を選択してQuixel Bridgeを開きます。
※Quixel Bridgeは廃止されることになったためUEへのインポート方法は変わる可能性があります。

キャラクターを選択

「MetaHuman Presets」から使用したいキャラクターを選択します。

自作キャラを使用したい場合は「My MetaHumans」からキャラを選択します。

キャラを選択後、「Download」をクリックします(少し時間がかかります)。
ダウンロードが完了したら、「Add」ボタンをクリックすることでプロジェクトにMetaHumanを追加できます。

Quixel Bridge のメタヒューマンダイアログ
Quixel Bridge のメタヒューマンダイアログ
プラグインの追加

MetaHumanをプロジェクトに追加すると、環境によってはプラグインが無いという警告が表示されることがあります。
不足しているプラグインを有効化してください。

プラグインが無い警告表示
プラグインが無い警告表示

ポイント

プラグインを有効化すると再起動を促されますが、ここではまだ再起動不要です。
この後さらに再起動する可能性があるため、再起動を1回にまとめると楽でしょう。

MetaHumanブループリントを複製して立ち上げ

コンテンツブラウザにて、「MetaHumans」フォルダを開きます。
「(追加したキャラ名)」フォルダ内にある「BP_(追加したキャラ名)」というブループリントを複製します。
複製した方のブループリントを開きます。

メタヒューマンのベースブループリント

MetaHumans

(追加したキャラ名)

BP_(追加したキャラ名)

※当記事では「Bernice」というキャラを使用します。これ以降の図や説明での「Bernice」は追加したキャラ名に各自置き換えてください。

ブループリントを開くと、環境によってはプラグインが無いという警告が表示されます。
不足しているプラグインを有効化して、再起動してください。

ポイント

ここで再起動しましょう!

MetaHumanブループリントの作成

再起動後、複製した方のブループリントを開きます。

クラス設定

クラス設定を選択し、詳細欄のクラスオプション - 親クラスに「BP Third Person Character」を設定します。

Bodyを移動

BodyをMeshの下の階層にドラッグアンドドロップで移動させます。

Rootの削除

Rootは不要になるので削除します。

コンパイル ⇒ エラーを修正

ここで一度コンパイルします。エラーが出るはずなので、エラー内容をクリックします。

コンポーネントのMeshを、Targetに接続します。

トランスフォームを調整
トランスフォームを全て0に設定する
トランスフォームを全て0に設定する

Body以下のコンポーネントのトランスフォームを調整し、サードパーソンとメタヒューマンが同じ方向に向くように調整します。
通常は全て0に設定します。

Use Live Retarget ModeをOnにする

マイブループリント内にあるLive Retargetの「Use Live Retarget Mode」を選択します。詳細欄に「Use Live Retarget Mode」があるのでチェックを入れます。

LiveRetargetSetupからアニメクラスを探す

マイブループリント内にある関数からLiveRetargetSetupをダブルクリックします。

ブループリント処理内にある「Get original anim mode and possible anim class」の中から「RetargetAnimClass」という変数を選択します。詳細欄にRetarget Anim Classという欄があるので、ブラウズボタンを押下してコンテンツブラウザでの該当クラスを表示します。

IKリターゲッターを複製

前STEPでブラウズされた場所には、IKリターゲッターがあるはずです。
そのIKリターゲッターを複製します(Windowsの場合はCtrl+Dでショートカット操作可能)。

IKリターゲット設定

複製したリターゲッターを開く

前の章で複製した方のリターゲッターを開きます。

Source IKRig Assetを変更

ソース欄について、以下の通り設定します。

・Source IKRig Assetを「IK_Mannequin」に設定。
・Source Preview Meshを「SKM_Quinn」に設定。

Rootの変更

チェーンマッピング欄からRootを選択します。
Root設定 - FK - 平行移動モードを「Globally Scaled」に設定します。

リターゲティングポーズを編集

メニューにある「リターゲティングポーズを編集」を選択します。

キャラクター - ボーン - 全ての階層を選択肢、表示されているマネキンの四肢が同じ角度になるように、位置や角度を調整してください。

ここまで出来たらIKリターゲットは編集終了です。保存してウィンドウを閉じます。

アニメクラスの設定

アニメーショングラフを開く

2つ前の章でブラウズされた場所には、IKリターゲッターの他にアニメーションBPもあるはずです。
それを開き、アニメーションクラスを表示します。

IKRetargeter Assetを作成したリターゲットポーズに変更

IKRetargeter Assetに、前章で作成したIKリターゲットを設定します。

ここまで出来たらアニメクラスは編集終了です。保存してウィンドウを閉じます。

再びブループリントを編集

アニメーションの設定

MetaHumanのブループリントに戻ります。
コンポーネントでBodyを選択した状態で、以下を設定します。

Animation Mode:User Animation Blueprint
Anim Class:作成したアニメーションブループリント

アニメーション設定
アニメーション設定
Visible系の設定

コンポーネントでMeshを選択した状態で、詳細欄から「visib」と検索して以下を設定します。

レンダリングの「Visible」:チェックを外す
最適化の詳細設定で「Visibility Based Anim Tick Option」:Always Tick Pose and Refresh Bones

Visible系設定
Visible系設定
【任意】サードパーソンの処理をコピペ

任意

この手順は、キャラのモーションを細かく作り込みたい場合は不要です。
また、キャラが歩く・走る程度で良い場合も不要です。

コンテンツブラウザにて、「ThirdPerson」-「BluePrints」-「BP_ThirdPersonCharacter」を開きます。

BP_ThirdPersonCharacterのイベントグラフを全てコピーして、複製した方のメタヒューマンブループリントのイベントグラフに貼り付けます。

ThirdPerson

BluePrints

BP_ThirdPersonCharacter

WorldSetting設定

メニューから「ウィンドウ」-「ワールドセッティング」をチェック状態にします。
ワールドセッティング欄が表示されるので、以下のように設定します。

ゲームモードオーバーライド:BP_ThirdPersonGameMode
Default Pawn Class:作成したキャラクターブループリント

WorldSetting

完成!

これで完成です。
もしうまくいっていない場合、どこか手順に抜けがあったり設定ミスがある可能性があります。

手順が多いので、一つ一つ確認してみてください。

使いやすさ重視で広告表示を少なくしています。
その分サイト維持費用をご支援いただけると助かりますm(__)m

あなたの応援が私の原動力です!
  • この記事を書いた人
  • 最新記事
クルエイチ

クルエイチ

NextClueLabの代表・管理者。 (Clue + 英知・叡智・叡知)でクルエイチ。 平日は会社員。 土日は副業でWeb・スマホアプリの開発やブロガーをこなす。 祝日は休み、UE5で3DCG動画制作などをして過ごす。

人気記事

Unreal Engine(UE)で、フリーフォントや購入したフォントを使ってみよう!とてもシンプルなテクニックですが、他のUE製作者と簡単に差をつけることができます! 1

フリーフォントや購入したフォントを使ってみよう!とてもシンプルなテクニックですが、他のUE製作者と簡単に差をつけることができます!

Windows用にパッケージ化するとエラーが出る場合があります。当記事の対処方法で解決する場合があるので参考にしてみてください。 2

Windows用にパッケージ化するとエラーが出る場合があります。当記事の対処方法で解決する場合があるので参考にしてみてください。

Unreal Engine(UE)で鏡のマテリアルを作ってみよう!壁や床、箱などにも設定可能で自由度の高い鏡マテリアルの作り方を、初心者向けに解説します! 3

鏡のマテリアルを作ってみよう!壁や床、箱などにも設定可能で自由度の高い鏡マテリアルの作り方を、初心者向けに解説します!

-キャラクター